バドミントン男子シングルス世界ランク1位の桃田賢斗(26=NTT東日本)が28日、東京五輪の男子シングルス1次リーグで同38位の許侊熙(韓国)に0―2で敗れ、決勝トーナメント進出を逃した。
金メダル候補がまさかの早期敗退。桃田は「試合の入りは良かったが、途中から自分の気持ちが引いてしまったというか、自信持ってプレーできなかった。悔いはないかと言われたら、そうではない」と後悔をにじませた。その一方で「このコートに立つまでに本当にいろんな人に支えてもらった。苦しかったけど、やりきったかなと思う」とも口にした。
2016年リオデジャネイロ五輪もメダル候補だったが、直前の違法賭博行為発覚の処分で出場はかなわなかった。13か月の出場停止を経て17年5月に復帰すると、世界ランク1位に。19年には国際大会で史上最多の年間11勝を挙げたが、20年1月に遠征先のマレーシアで交通事故に遭い、右眼窩底(がんかてい)を骨折。昨年12月の全日本総合選手権で復帰していた。
どん底を味わい、そこからはい上がって臨んだ自国開催の五輪だったが、待っていたのは予期せぬ結末だった。