【競泳】日本の先駆者へ! 2冠女王・大橋悠依に「選手」と「モデル」の〝二刀流〟熱望の声

国民的ヒロインだ

東京五輪の競泳女子200メートル個人メドレー決勝(28日、東京アクアティクスセンター)で金メダルを獲得し、大会2冠を達成した大橋悠依(25=イトマン東進)に各方面から熱視線が送られている。競泳女子として史上初の快挙に、地元の滋賀・彦根市ではご当地キャラクター「ひこにゃん」との共演プランが急浮上。さらに、広告業界からは選手とモデルの〝二刀流〟を熱望する声が上がっている。

女王の表情は晴れやかだった。レース後の大橋は400メートルのように涙を流すことはなく、満面の笑みを浮かべ「400メートル個人メドレーには苦しんだことがたくさんあってこみ上げるものがあったけど、今日は純粋に自信もありましたし、楽しんでレースをすることができました」と振り返った。

1大会2種目制覇は競泳女子で初、日本の女子選手としても夏季五輪では初の快挙。これには「競泳は個人で何種目も出られる競技なので、チャンスがあるのはありがたいなと思います。ただ、史上初という実感がないのでビックリしています」と率直な感想を語った。

今回の偉業には地元の滋賀・彦根市も熱狂。和田裕行市長(50)は「言葉にならないぐらい感激しました。おめでとうよりも『感動をありがとう!』と申し上げたい」とコメントした。大橋自身も、地元愛の強さは〝金メダル級〟だ。ご当地キャラの「ひこにゃん」のグッズを持ち歩き、今大会中もソックスを使用。試合後には「早く会いたい」と熱望していたほどだ。

ひこにゃんもSNSに大橋への祝福を立て続けに投稿するなど〝相思相愛〟の間柄。地元でも共演を模索する動きが広がっている。新型コロナウイルス沈静化後の凱旋パレード計画や、ひこにゃんが関東に〝出張〟して大橋と合体する企画、さらにはコロナを気にせず実施できるオンライン形式のイベント開催案…。地元関係者は「どういう形でやっていくか、いつやるか。大橋選手も多忙になるだろうし、数か月後にでもできれば」と前向きに語っている。

和田市長も「コロナ禍が落ち着いたら『ひこにゃん』ともども、盛大にお祝いできるようにさせていただきます」と明言。両者が顔を合わせる日はそう遠くないはずだ。

一方で、新たな女王の誕生に広告業界も熱視線を送っている。大手広告代理店関係者は「美貌や日本人離れしたスタイルはモデル顔負けだし、人気が出ることは間違いない。海外ではプロのモデルとして活動しながら競技でも一線で活躍するアスリートがいるが、大橋さんはそういった〝モデルアスリート〟の日本人選手の開拓者になる可能性もある」と大橋の〝価値〟を絶賛する。

今大会でも、その美貌と抜群のスタイルで世界から注目を集める陸上女子のドイツ代表アリカ・シュミット(22)が一流モデルとして活躍しているのをはじめ、海外では本格的なモデル業をしながらアスリートとして競技も続ける〝二刀流〟選手は珍しくない。

大橋は長身(174センチ)で手足も長く、プロのモデルとしての素質も十分。アスリートとして世界の頂点を極め、今後は芸能界でもトップモデルとして注目が集まる可能性を秘めている。モデル業に本格進出しなかった場合でも、CM出演などのオファーが殺到することは間違いない。

一躍、国民的ヒロインとなった大橋の今後の動向からも目が離せない。

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