【U―24】スペインの名指導者が太鼓判! ゴール量産・久保は〝歴史に名を残す選手〟

国際的評価も高まるばかり

東京五輪で驚異的な活躍を見せるMF久保建英(20=レアル・マドリード)は「歴史に名を残す選手」になる――。森保ジャパンは28日の1次リーグ最終フランス戦(日産)で久保の3試合連続ゴールなどで4―0と快勝し、A組首位で決勝トーナメント進出を果たした。大舞台で勝負強さを発揮し続ける姿に、スペインサッカー界の名指導者も世界レベルでの飛躍に太鼓判を押した。

またまた〝日本の至宝〟がやってくれた。前半27分、FW上田綺世(鹿島)のシュートを相手GKがはじいたこぼれ球に素早く反応。得意の左足で豪快にゴールネットに突き刺した。五輪男子の日本代表史上初となる3試合連続ゴールで日本に待望の先制点をもたらした。

エースのゴールを皮切りに日本はゴールラッシュ。前半34分にDF酒井宏樹(浦和)、後半25分にMF三好康児(アントワープ)、アディショナルタイムにFW前田大然(横浜M)が決めて強豪フランスに圧勝。3戦全勝で1次リーグ突破を決めた日本は、31日の準々決勝(カシマ)でB組2位ニュージーランドと対戦する。

久保は3試合連続ゴールに「毎試合チームの助けになりたいと思うし、一番わかりやすい形がゴールなのでそれは素直にうれしい」と充実の表情を浮かべた。さらに快進撃が続く地元開催の五輪の意義を「国際的なスポーツの祭典で、歴史に自分たちの名を残せるチャンスなので」と改めて強調。目標とする金メダル獲得へ突き進む覚悟だ。

そんな活躍ぶりに国際的な評価も高まるばかりだが、スペインサッカー界の重鎮も今後の飛躍に大きな期待を寄せる。久保が昨季在籍したビリャレアルをはじめ、さまざまなスペインの名門クラブで要職を務めてきたJリーグの佐伯夕利子理事は、スペインサッカー界の視点から久保の今後についてこう語った。

「この業界がどれだけ難しいことか。私も選手をたくさん見てきたが、うまいイコール頂点に立てるわけではない」と厳しい現実を指摘した上で「(久保は)落ち着いて冷静にフットボールに専念している姿は期待が持てる。スペインリーグで歴史に残るような選手になる。日本人として初めてそうした期待値が高い選手だと思う」と強調した。

現在はまだ成長の途上にいるにすぎないだけに、今後どこまで久保が進化を遂げていくのか楽しみは膨らむばかり。五輪のサッカー男子では1968年メキシコ五輪の銅メダルが唯一の表彰台。再び頂点に立ち、期待通りの実力を証明する。

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