〈なおえつうみまちアート〉作家紹介〈6〉 安国寺通り特設会場 ものや風景のセレクトS 「Atelier Shop Naoetsu」(L Pack.)

 『誰かの日常は、誰かの非日常になる』。このきっかけとなる作品を生み出すのは、小田桐奨と中嶋哲矢による二人組のユニット、L Pack.(エルパック)です。日本各地でアート、デザイン、建築、民藝、食など幅広いジャンルを横断し、時には地域に根を張り、数々の〝居心地の良い刺激的な場〟を作ってきました。

 今回は、作家が自ら直江津を歩いて見つけたものや切り取った風景を、皆さんが持ち帰ることができる風変わりなセレクトショップを8月1日から同9日までの期間限定で開店します。

直江津で撮影した風景などが作品となり出店される

 このお店は、お金の替わりに展示しているオブジェ(もの)を事前に設定した重さと同量にすること、例えば設定が[35グラム]の場合は、展示されているものの重さを想像しながら組み合わせ、合計を35グラムにすると持ち帰ることができます。写真の場合は、撮影された時刻と同時刻の時計が写っている写真、例えば、12時34分に撮影された写真の場合は、撮影された時間を推理してご自身が撮影した12時34分の時計が写された写真と交換することが可能です。

 作家の美的基準で見出され、名付けられた直江津の品々をお楽しみください。ここは、『いつもの直江津で、新しい直江津と出会うことができる場』なのです。(文・キュレーター、鈴木潤子さん)

 L Pack.の2人は共に1984年生まれ、静岡文化芸術大空間造形学科卒。アート、デザイン、建築、民藝などの思考や技術を横断しながら、最小限の道具と現地の素材を臨機応変に組み合わせた「コーヒーのある風景」をきっかけに、まちの要素の一部となることを目指す。

L Pack. Photo:Koichi Tanoue

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