京大・藤井聡教授 尾身茂会長を批判「自粛・時短・禁酒の方略そのものが間違い」

藤井聡教授

京都大学大学院の藤井聡教授が30日、関西テレビ「報道ランナー」に生出演。政府の新型コロナ対策分科会・尾身茂会長に苦言を呈した。

政府はこの日、感染が急増している大阪、埼玉、千葉、神奈川の4府県への緊急事態宣言発令を決定。いずれも8月2日から31日までで、発令中の東京都と沖縄県の期限も31日に延長する。また、北海道、石川、京都、兵庫、福岡の5道府県にはまん延防止等重点措置を適用する。

これに藤井氏は「そもそも今回の(大阪の)発出のベースにあるのは、尾身さんのアドバイスだと思うんですが、ありていに申し上げると、医者っちゅうのはですね、何か聞いたら『酒一応飲むな』とか『一応休んどけ』とか『一応無理すんな』とか言うもんですよ」と指摘。「だけどそれは是々非々でやっていくというのが、政治的判断なんですが、今は医者のアドバイス通りに『酒飲むな』『飯食うな』『家いとけ』と。それではまっとうな生活ができなくなる」と首をひねった。

さらに「もう一個だけ申し上げたいのは、尾身さんのアドバイスは間違ってる」と続け「なぜか。7月12日に緊急事態宣言を出したんだから、その2週間後の26日にはなにがしかの効果があるはずなんですよ。だけど全然効果はなく、東京で感染拡大は加速してるんです」と言及。

その上で「『言うこと聞いてない人がいるからだ』と言いますが、データを見ますと9割のお店がきちんと要請に従っている。9割のお店が要請に従っているにもかかわらず感染が拡大しているということは『自粛、時短、禁酒』の方略そのものが間違っているんだということを、そろそろ医者も気づかなあかんと思いますね」と訴えた。

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