3年に1度の点検に来たら、変電所門前に倒れた高齢女性 認知症で2日前から行方不明だった 救助の3人に感謝状

感謝状を受け取った(左から)加藤さん、堀さん、佐藤さん=神奈川署

 高齢女性の救助に貢献したとして、神奈川県警神奈川署は、県内の変電所の設備点検を手掛けるJR東日本横浜電力技術センターの佐藤泰文さん(34)、堀拓馬さん(30)、加藤大介さん(28)に感謝状を贈った。

 署によると、3人は6月29日深夜、横浜市神奈川区三枚町の羽沢変電所に点検に訪れた際、門扉前で倒れている女性(76)を発見。素早く110番通報し、意識がもうろうとしていた女性に声を掛け続けたり、救急・警察車両を現場に誘導したりして、役割分担して救助に貢献した。

 女性は認知症で2日前から行方不明となっていた。家族からの連絡で署も捜索中だった。女性は肩などにけがを負ったが、現在は快方に向かっているという。

 変電所周辺はほとんど人通りがなく、3年に1度の大規模な設備点検を実施したことが救助につながった。感謝状を受け取った佐藤さんは「偶然が重なった結果だが、人命救助に貢献できて良かった」。秋本剛署長は「適切な処置のおかげで尊い命が救われた」とたたえた。

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