〈なおえつうみまちアート〉現代アート 直江津の魅力再発見  1日4会場で開幕 上越市直江津地区

 上越市直江津地区の市街地を会場に1日開幕する「なおえつ うみまちアート」の前日祭が7月31日に行われた。同地区の4会場に展示された現代アート作品を同市民限定で公開した。会期は9月26日まで。入場無料。

◇前日祭 いち早く作品公開

 前日祭では会場の一つ、直江津屋台会館(同市西本町4)でオープニングセレモニーが行われた。同実行委員会の山田知治会長は「現代アートと地域資源を組み合わせた作品で直江津の魅力を再発見し、多くの市民が関わることで愛着を持ってもらいたい」と、イベントの目的を述べた。

 顧問の村山秀幸上越市長は「街全体が美術館となり、散策しながら楽しんで新たな魅力が生まれることを期待している」、良品計画の金井政明会長は「人口が減少する社会の中で、経済と環境、文化が支え合うモデルを直江津の人に見せてもらい、それに巻き込まれたい」とあいさつした。

 出展している現代アート作家のうち5組が参加、直江津のものや訪れて得た思いなどを組み込んだそれぞれの作品を紹介した。「L PACK.」の小田桐奨さんと中嶋哲矢さんは「直江津は海がきれい。海や山が開けた感じが気持ちいい」と印象を話した。青田真也さんは「地元の人には当たり前のものでも、外から来る人が見ることで再発見があるのではないか」と作品に込めた思いを話した。

オープニングセレモニーで、出展する現代アート作家が自身の作品を紹介した

 今回4組の作家が出展している安国寺通り周辺会場(同市西本町3)の1階には、3人組の「GELCHOP」が市内の廃校に残る学用品を組み合わせた作品を展示している。作品は机と椅子、日本地図、跳び箱、顕微鏡などが素材となっており、難解だと敬遠されがちな現代アートに親しむ入り口として楽しめる。メンバーのモリカワリョウタさんは「懐かしさや思い出があり、メンバー3人とも気持ちが高揚した」と話した。

身近な学用品がアートになったGELCHOPの作品「直江津アップサイクルセンター」

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