山本二三展 熟練の技術 270点公開

五島市出身のアニメーション映画美術家、山本二三さんが手掛けた背景画などを展示する「『五島百景』完成記念 山本二三展 the BEST」が1日、長崎市出島町の県美術館で開幕する。

 長崎県五島市出身のアニメーション映画美術家、山本二三さんの個展「『五島百景』完成記念 山本二三展 the BEST」(長崎新聞社、県美術館主催、大誠ハウス特別協賛)が1日、長崎市出島町の県美術館企画展示室で開幕する。7月31日には内覧会があり、熟練の技術で故郷の風景を描いた作品群「五島百景」や、アニメの代表作など約270点が公開された。
 山本さんは1953年に福江市(現五島市)で生まれ、中学時代までを過ごした。24歳でNHKのテレビシリーズ「未来少年コナン」で美術監督に抜てきされ、以来、映画「天空の城ラピュタ」「火垂るの墓」「時をかける少女」など数々の名作アニメで背景画を手掛け、高い評価を受けてきた。
 同館での個展は2013年以来2度目。全100点が初めて一堂にそろう「五島百景」は山本さんが10年ごろからライフワークとして制作を始め、五島列島の自然や人々の暮らしの風景を丁寧に描いてきた。アニメ作品の原画も数多く展示する。
 内覧会には関係者や地元の大学生など約200人を招待。五島百景の透明感あふれる海や緑色がみずみずしい木々に見入ったり、お気に入りのアニメの背景画を見つけたりして楽しんでいた。
 「山本二三展 the BEST」は9月5日まで。

 


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