【体操】萱和磨があん馬で銅メダル「やっぱり僕は金メダルが欲しい」

あん馬銅メダルの萱和磨はパリ五輪での金メダル獲得を誓った

東京五輪の体操・男子種目別あん馬の決勝が1日、有明体操競技場で行われ、萱和磨(24=セントラルスポーツ)が14・900点をマークし、銅メダルを獲得。今大会は団体「銀」と合わせて、2つ目のメダルとなった。

得意の種目で輝いた。6番目で登場した萱は演技前、いつものように器具をじっと見つめて神経を集中。ゆっくりと丁寧に演技をスタートさせ、最高難度のブスナリを決めた。こだわり続けてきたつま先までの「美」を世界に知らしめるように、出色の演技をまとめてフィニッシュ。お決まりの右手のガッツポーズとともに雄たけびを上げた。

表彰式で銅メダルを首から下げ、天井を見つめた。リオ五輪では補欠に回り、仲間の金メダルをスタンドから眺めた。その悔しさを少しだけ晴らすことができたが、萱は「やっぱり僕は金メダルが欲しいんだなって改めて思いました」と本音をのぞかせた。

演技自体には「本当に自分を褒めたい」と納得していたが、視線はすでに3年後に向かっている。

「今日の銅メダルはパリ(五輪)に向けてのスタートの銅メダルだと思っている。まだまだ満足していない。やっぱり金メダルを取りたい。今すぐにでも練習したい」

会心の笑みも涙もない。ただ淡々と未来を見つめ、次のステージへ歩みだした。

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