現代自動車のEV、リコール進まず...車主ら火災リスクと隣り合わせ

相次ぐ火災事故でリコールが実施された現代自動車の「コナEV」だが、リコールの進捗が遅いことから車主らの不満が高まっていることが分かった。

聯合ニュースは2日、現代自動車はこれまで、リコール対象となったコナEV(韓国内:2万5千83台)のうち「リコール措置を完了した割合は、約36%に過ぎないことが分かった」と報じた。

参考記事:GMのボルトEV、韓国LG製のバッテリーモジュールを交換へ…リコール後も火災で

現代車はコナEVの相次ぐ火災で、3月にLGエナジーソリューションと1兆4千億ウォン(約1332億円)を投入して、2017年11月から2020年3月までに生産され、国内外で販売されていたコナEV 7万5千680台について、高電圧バッテリーシステム(BSA)をすべて交換することを決定した。

しかし聯合は、「国内(韓国)ではコナEVリコール措置は、毎月約2千台が完了されたレベルにとどまっており、このようなスピードであれば、来年第1四半期頃にすべての車両のリコールが終わる」と予想している。

参考記事:現代自動車、米工場で生産の37,327台をリコール 燃料漏れ可能性

現代車は、昨年10月にもコナEVのリコールを行い、過充電を防ぐためのソフトウェアアップデートを行ったが、同措置を受けたコナEVからも火災が発生したり、エンジンがかからなかったりしたことから、今年3月に第二のリコール措置を発表しバッテリー全量交換を決定した。

しかし、第二の措置発表後も、韓国で2件、海外で1件の火災事故が発生していることから、「リコールを待っている消費者の不安感はなかなか収まらない」と聯合は伝えている。

参考記事:韓国国交省、日産アルティマ19,760台のリコール発表…安全基準違反で課徴金賦課へ 起亜も対象
参考記事:韓国国交省がホンダに2.6億円の課徴金 オデッセイの安全基準不適合で

© 合同会社WTS研究所