東京五輪の野球日本代表・侍ジャパンは2日、延長タイブレークまでもつれ込んだ2日の米国戦(横浜)を7―6で制し、準決勝進出を決めた。
試合は3回に侍ジャパンが2点を先制したが、立ち上がりは重苦しいムードも漂った。初回に無死一、二塁のチャンスで吉田正(オリックス)が二ゴロ併殺となり無得点で攻撃を終えた。
続く2回も無死一、二塁として〝今度こそ〟の機運も高まったが、菊池涼(広島)は初球で送りバントを試みるもファウル。カウント1―1となった3球目はヒッティングに切り替えたが、これもファウルとなり、4球目の外角スライダーを打つ〝強硬策〟で遊ゴロ併殺に倒れた。2イニング連続で「無死一、二塁」のチャンスを併殺で潰して無得点に終わる展開に、SNS上では「ここはバントだろ!」「何がしたいんだ?」などと采配への疑問も多く噴出していた。
試合後、稲葉監督は菊池涼の打席について「あそこは(内野の)シフトがけっこうキツかったので。シフトがもし敷かれるんであれば打っていいよということでやっていた。あれだけ警戒されている中だったので、本人の中ではヒッティングにということでやってもらいました」と説明した。
どうにか先取点を阻止しようと相手が最終的にどう出てくるかは分からない。指揮官としても、瞬時の状況判断を選手に託すギリギリの選択だったようだ。