「日本脳炎注意報」発表 豚1頭から抗体検出 ウイルス運ぶ蚊に注意を

 長崎県は2日、日本脳炎ウイルスの増幅動物の豚から抗体を検出したとして日本脳炎注意報を発表した。夏から秋はウイルスを媒介する蚊の活動時期に当たるため、感染予防に努めるよう呼び掛けている。
 県によると、先月21日に県内の豚10頭の感染状況を調査し、うち1頭から抗体を検出。日本脳炎ウイルスは豚の体内で増え、その血液を吸った蚊が人を刺すことで感染する。県内では2016年に対馬市で4人の患者が発症した。
 日本脳炎は高熱や嘔吐(おうと)で発症し、意識障害やけいれんなど中枢神経障害を引き起こす。予防にはワクチンの接種が最も効果的で、虫よけスプレーや網戸の活用で蚊に刺されない対策をし、十分な休息で免疫力を維持するよう、県は呼び掛けている。

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