太鼓ドンドンにマスクなし応援…五輪ボクシング会場で「ルール破り」横行の決定的現場

コロンビア応援団(左)とガーナ応援団

東京五輪のボクシング会場で〝ルール破り〟の応援が横行している。

3日、男子フライ級準々決勝で田中亮明(岐阜・中京高教)とユベルヘンエルネイ・マルティネスリバス(コロンビア)の試合前。3階席に陣取った相手陣営の応援団は大声をあげ、持ち込んだ太鼓を鳴らして大騒ぎ。周囲にいた他国の陣営からはクレームもついたが、スタッフは「規則上は太鼓は黙認という形になっていて…」と困惑した。

試合が始まるとさらにヒートアップ。十数人が立ち上がり、マスクは着用していたが大声を飛ばして声援を送った。中には興奮して〝アゴマスク〟状態になる人も。見かねた複数のスタッフが何度も注意しに行ったが従うそぶりはない。中にはスタッフに「一緒に応援しよう」とばかり肩を組む人もいた。

結局、度を超えた大声は止められず。さらに別の試合では他国の陣営もつられて大声で連呼し、最後は完全にマスクを外していた。プレーブック(規則集)ではマスクを着用し、大声ではなく拍手での応援と決まっている。前日のレスリング会場(幕張メッセ)でも同様の〝ルール破り〟の応援が見られているように、試合でスイッチが入るとなかなか制御が利かないようだ。

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