銀座で渋谷で目撃談続々…五輪関係者が禁じられた東京観光? 警官の〝見過ごし〟事案も?

選手村から抜け出す人が…?

東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は1日の記者会見で、新型コロナウイルス対策の規則集「プレーブック」に違反したとして、7月31日までに関係者6人に大会参加資格証の剥奪処分をしたと発表した。観光目的で外出したジョージアの柔道選手2人と麻薬取締法違反容疑で逮捕された海外からのスタッフが対象。国際オリンピック委員会(IOC)との協議を経て決定した。来日した五輪関係者にとって、禁じられても東京観光はしたいものなのだろうか。数々の目撃談が出ている。

ジョージアの柔道選手については、東京タワー周辺を観光していたことが一部で報じられていた。同国オリンピック委員会の広報担当者は「短時間の外出で、選手村を出る際には誰にも止められず、戻ってきた時に警告を受けた」と説明した。

規則集は「宿泊施設を離れることができるのは、活動計画書に記載した大会会場や用務先リストに規定された限定的な場所に行くときのみ」と規定。観光地やレストラン、バーなどに行ってはいけないとしている。

大会後半の課題は、競技を終え、プレッシャーから解放された選手らの行動管理だとされている。武藤氏は、スタッフ態勢や会場整備状況に問題はないとして「順調に閉会式を迎えることができる」との見通しを示したが…。

実は、すでに外国人五輪関係者は“自由”に行動しているようだ。

築地の会社員は「開幕前には2人組や3人組の外国人がマスクをしないでかっ歩している場面に遭遇しました。開幕してからも五輪関係者のパスを首から提げた、体格のいい外国人が十数人で裏路地を歩いて、海鮮料理店を物色しながら談笑していました」と明かす。

近くにはオリンピック関係者の宿泊先がある。

「先週はパスを提げていないですが、見るからにアスリート体形の外国人2人組が、タクシーを拾えず、『地下鉄に乗ろうか』とか言って、地下鉄階段入り口をフラフラしていました」(同)

実際、あるタクシー運転手は「銀座に繰り出すオリンピック関係者の夫人グループを乗せたけど、マスクをしていなかった。開幕時から一部のドライバーの間では、オリンピック関係者が街に繰り出すことについてのクレームがたくさん出ていた」と語る。

築地の近くだけではない。別の会社員は「お台場の商業施設で、オリンピック関係者パスを提げた外国人集団が買い物していました。堂々とパスをつけていたので、逆にいさぎよかったです。街に繰り出すのを阻止するには、選手村内にギフトショップを出したらいいんじゃないでしょうか。浅草で土産物を物色している外国人選手らしき人がそんな不満を漏らしていました」と言う。

また、渋谷のビジネスマンは「マスクをしないで、タクシーからガタイのいい外国人アスリートが降りてきて、センター街の方に歩いていきました。首からパスを提げていました」と話す。さらに、警官による“見過ごし”まで目撃されている。

新宿の自営業者は「4人組で巡回していた警察官が、五輪関係と思われる外国人グループを見て見ぬふりをしていました。九段下では、武道館から流れてきた外国人に英語で道案内している警察官がいました。不良外国人関係で大使館とモメた警官にとっては、外国人に関わりたくないのかもしれません」と指摘する。

今後、ますます多くの目撃談が出てきそうだ。

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