【侍ジャパン】中日・大野雄「中継ぎ」起用は妙案? 名古屋では視聴率UP貢献を期待する声

ソフトバンク・甲斐(左)とのバッテリーで好投を見せた中日・大野雄

名古屋の放送関係者の間で、侍ジャパン・大野雄大投手(32=中日)の活躍が熱望されている。2日にTBS系列で放送された「東京五輪 野球準々決勝 日本―米国」(午後6時30分~午後11時10分)の平均世帯視聴率は軒並み好調だったが、名古屋地区は奮わず。それだけに残る試合で大野雄の「出番増」が期待されているのだ。

延長タイブレークの末、甲斐(ソフトバンク)の劇的サヨナラ打で米国を下した試合は関東地区で19・9%(瞬間最高視聴率28・1%=以下同)の高視聴率を記録。関西地区22・6%(31・4%)、北部九州27・9%(37・9%)、札幌地区24・3%(32・8%)、仙台地区25・2%(35・0%)、広島地区28・9%(41・2%)と他の地域ではさらに高い数字となった。

だが、名古屋地区では16・7%(26・0%)。プロ野球本拠地がある他の地域と比べれば、盛り上がりの差は歴然だが…これには〝悲しい事情〟もある。中日から侍ジャパンに選ばれたのは、投手の大野雄1人だけ。しかもオープニングラウンド2試合では登板機会もなく「これまでドラゴンズが侍ジャパンに全く関わっていなかったので(中日ファンとしては)さみしい部分もあった」(地元放送関係者)。

だが、米国戦で大野雄が9回に登板し、1回を無失点。名古屋地区でも試合終盤の視聴率は大きく上昇した。それまでは先発起用の見立てもあったが「あの局面で大野投手が出てきて抑えたことで、ドラゴンズファンも侍ジャパンに気持ちが寄っていくのではないか」(同)と今後の視聴率アップに期待が持てる流れとなった。

大野雄も「次戦も中継ぎでブルペンに入ると思うので、気合を入れて抑えられるよう準備していきたい」と〝フル稼働〟を予告。悲願の金メダルに向けて快投を見せれば、名古屋のファンも熱くなりそうだ。(視聴率はビデオリサーチ調べ)

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