【陸上】男子100メートル王者ヤコブスにドーピング疑惑報道 イタリア五輪委員会会長は不快感

東京五輪の陸上男子100メートル金メダリスト、ラモントマルチェル・ヤコブス(26=イタリア)に浮上したドーピング疑惑にイタリア選手団代表が不快感を示したと、スペイン紙「マルカ」が報じている。

同紙は、一部の米メディアが東京五輪に向けてヤコブスが急激な成長を遂げた過程などについて、いくつかの疑問点を指摘し「過去に陸上競技の世界では、いくつかドーピングの例があったことを思い出す」と報道。さらに一部の英メディアも同じような指摘でヤコブスの疑惑を伝えている。

大きな反響が出ている中、イタリア選手団の代表で、同国オリンピック委員会(CONI)のジョバンニ・マラゴ会長は3日の記者会見でこの報道について言及した。

同会長は「チームメートの何人かは多くの不快感を引き起こし、また多くの観点から私を不快にさせています。誰かが敗北を受け入れる方法を知らないことを示しているように感じます」とコメント。その上で「コーチのパオロ・カモッシと毎日アンチドーピングテストを受けたアスリートについて話していて、記録を達成すると、すべてが2倍になり、そのテストの数も印象的です。私はヤコブスを強く擁護します」と、すでにメダル獲得で徹底した検査を受け、潔白は証明されていると強調した。

男子100メートルで同国初の金メダル獲得でヒーローとなったヤコブスだけに、同国では疑惑報道の払しょくに懸命なようだ。

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