「キャンプ×SUPフィッシング」の始め方!初心者向けにどこよりも分かりやすく解説!

今回は、「キャンプ×釣り」を楽しんでいる人へ、SUPフィッシングという新しい楽しみ方を提案します。キャンプついでに気軽にできる釣りといえば、海では堤防釣り、山では釣り堀がありますが、正直、物足りなさを感じることがあるかも知れません。「もっと大きい魚が釣りたい」「雄大な自然の中で誰にも邪魔されずに釣りがしたい」など、人それぞれ理想はありますが、「ナショナルジオグラフィックに映るような状況で釣りをしたい」これもまた理想郷だと思います。そして、キャンプのついでという状況で、その理想郷へいざなってくれるのがSUPフィッシングです。今回はSUPフィッシングの始め方を、どこも分かりやすく解説します。これを読んで実践すれば、誰でもナショジオの世界へたどり着けること間違いなしです。

SUPフィッシングってなに? キャンプと一緒にできるの? 本当に魚が釣れるの?

キャンプのついでに楽しめる、SUPフィッシング。しかし、「SUPフィッシングってなに?」「キャンプと一緒にできるの?」などと、さまざまな疑問が皆さんの頭の中に浮かんでいることと思います。

まずは、そんな疑問にお答えしていきます。

Q:SUPフィッシングってなに?

筆者撮影:SUPフィッシング

SUPフィッシングとは、SUPボードと呼ばれる立ち乗り用のサーフィンボードに乗って釣りをするアクティビティです。

類似した種目だとカヤックフィッシングがありますが、SUPフィッシングとカヤックフィッシングの大きな違いは、SUPフィッシングなら立って釣りができることです。雄大な自然の中を散歩するような感覚で釣りを楽しめることが、SUPフィッシングの最大の魅力です。

Q:キャンプと一緒にできるの?

筆者撮影

SUPフィッシングは、荷物もさほど大きくないので、問題なくキャンプと一緒に楽しめます。

インフレータブルSUPと呼ばれる、空気で膨らますボードを使えば、軽自動車でも楽々積むことが可能。インフレータブルSUPのサイズ感は、大型テントひとつ分くらいの大きさです。

インフレータブルSUPを使って、湖畔のキャンプ場や海辺のキャンプ場で時間を気にせず、好きなだけSUPフィッシングをして夕食で釣った魚を食べる。最高です。

Q:ちゃんと魚は釣れるの?

岸からの釣りと比べると確実に釣れます。

海釣りの場合は、岸からは届かないけれど漁船は入ってこない位置。湖の場合は、貸しボートがなく、マイボートがないと入れない位置。このようなエリアで釣りをするSUPフィッシングでは、ライバルが少ないので魚が釣れる確率は大幅に上がります。

SUPフィッシングの始め方! 初心者向けにステップを分けて解説

筆者撮影

SUPフィッシングを始めたいけど、どうすればいいかわからない人は多いはず。実際、筆者が最初にSUPフィッシングを始めようと思った時も、始め方がわからないという壁にあたりました。

いろいろな人のブログやさまざまなメディアを見ても、いまいち良くわかりません。

正直、SUPフィッシングは身近にやっている人がいないと、簡単には始められないのが現実です。

そこで、ゼロからSUPフィッシングを始めた筆者が、身近にSUPフィッシングをやっている人がいない人でも始められるステップを紹介します。

ステップ1:釣りをしたいエリアのSUPツアーに参加しよう!

まず最初に、SUPをしっかりとこげないと釣りになりません。

基礎的なSUPの操作方法はYouTubeなどでも学べますが、最短で上達する道は、人から教わることです。SUPツアーに参加してしっかりと教われば、半日も練習すれば漕げるようになります。

ツアーに参加することのメリットとして、SUP技術が上達することはもちろんですが、それ以外に、ツアーエリアの情報を得られるのもポイントです。

エリア情報はとても大切で、特に海では潮の流れや入ったら危険なエリア、漁協との取り決めがあるエリアなど、ローカルルールが多くあります。

東京湾などのSUPフィッシングが盛んなエリア以外では、ローカルルールがネット等にも書いていないのです。そのため、現地の関係者に聞くことでしか、情報を手に入れる術がありません。

知らない人に聞いても、その情報が正しいかもわからないので、ツアーに参加してインストラクターに聞くことで、一番信用できる情報が手に入るのです。

ステップ2:道具を揃えよう!

筆者撮影:SUPフィッシングの道具

SUPを漕げるようになって、釣りをするエリアの情報が手に入ったら、次に道具を買いそろえましょう。

最低限必要なものは、以下の5つ。

  • SUPボード
  • パドル
  • リーシュコード
  • ライフジャケット
  • ウエットスーツ
  • 釣り道具

そして、あると便利なものが以下の3つです。

  • 魚探
  • シーアンカー
  • ロッドホルダー

各アイテムについて、筆者のおすすめも交えて解説していきます。

・SUPボード【必須】

SUPフィッシングに使用するSUPボードは、いろいろな人が解説をしていますが、ひとこと言えることは「安かろう悪かろう」です。

命を預けるものなので、充分考えてSUPボードを選びましょう。

筆者が使用している物:アストロン ウロノ

・パドル【必須】

基本的にはシングルパドルを使用しますが、長距離移動する場合はダブルパドルのほうが楽です。

・リーシュコード【必須】

命綱になるので、海や川などの流れがある場合は必ず着用しましょう。

・ライフジャケット【必須】

ライフジャケットをケチると死ぬこともあるので、良いものを買いましょう。

釣り具メーカーが出している物は収納が多くて便利ですが、その分重いので、カヤックフィッシング用の物をおすすめします。

SUPフィッシングが盛んになり、いつかSUPフィッシング用のライフジャケットがでることを期待しています。

筆者が使用している物:モンベル アングラー

・ウエットスーツ【必須】

水温が低い時、特に雪解け水が入るダム湖などでは、表面の水温が高くても水深の深いところでは水温がとても低いです。落水時にウエットスーツを着ていないと、急な温度変化で体が麻痺して、おぼれ死ぬことがあるそうです。

命には替えられないので、必要なエリアでは必ずウェットスーツを着用しましょう。

筆者が使用しているもの:モンベル ネオプレンパドリングジョン

・釣り道具【必須】

行うエリアと狙う魚によって必要な釣り道具は変わります。

ただ、落としたら基本的に回収不可能なので、大切な道具は必ず紐やワイヤーで落ちても回収できるようにしておきましょう。

・魚探【あると便利】

魚探があるのとないのでは、釣果は大きく変わっていきます。

安価な物から高価なものまでいろいろありますので予算内で買えるものを買いましょう。

筆者が使用している物:deeper pro

・シーアンカー【あると便利】

シーアンカーがあると、海でSUPフィッシングを行うときに流されにくくなります。あると便利です。

・ロッドホルダー【あると便利】

市販品もありますが、種類も少なく価格も高いので自作している人が多いです。

ちなみに、筆者が使用しているものは手作りです。

ステップ3:SUPフィッシングにチャレンジ!

筆者撮影:SUPからの景色

道具も準備できたら、いよいよSUPフィッシングの始まりです。

SUPフィッシングをするうえで、一番注意しなければならないことは風です。

立って漕ぐ分、風の影響を大きく受けてしまうので、突然の強風で流されてしまい、そのまま水難事故なんてことも。基本的には、ひと気のないエリアでは複数人での釣行をおすすめします。

危険なことに注意しながら行えば、その分、絶景と岸からではほとんどお眼にかかれないような大物があなたを待っています。

マイボートがないと入れない秘境「奥利根湖」へSUPフィッシングに行ってみた

筆者撮影:奥利根湖

群馬県には、マイボートがないと入れない大型のダム湖がいくつかあります。今回は、その中でも一番の流域面積を誇り、関東の水瓶としての役割を果たしている奥利根湖(八木沢ダム)へ、SUPフィッシングに行ってきました。

狙いはイワナ、ヤマメなどのマス類です。ルアーで狙っていきます。

海でSUPフィッシングをしている人はいますが、湖でSUPフィッシングをしている人はあまり見かけません。

某釣り雑誌の特集で、銀山湖でSUPフィッシングをしながら、日が暮れたら岸に着いて、キャンプをして周遊するという内容を読みました。しかし、具体的な攻略方法はわかりません。

そこで、ダム湖に注ぎ込む支流部分まではトローリング(引き釣りのこと。船を走らせながら餌をつけた釣糸を流す)を行い、流れ込みまでたどり着いたらキャスト(ロッドを振り、仕掛けを飛ばすこと)して、釣りを行う作戦を行いました。

事前に練習で、小規模なダム湖でSUPを使用したトローリングを行ってみた結果、サクラマスをGETできたため、意気揚々とSUPボードを出廷。

地図アプリで位置を確認しながら、支流へ向かってトローリングしていきます。

今回は中重り等は付けずに、5g前後のスプーンでトローリングを行いました。漕ぎ始めて1時間、魚は釣れませんが、広大な自然に圧倒されながら進んでいきます。

筆者撮影

後から聞きましたが、熊が泳いでいることもあるそうです。途中、ブラックバスや鯉、オイカワの群れは目視で確認できました。岸の近くの浅瀬なら、魚が見えるほど水が綺麗でした。

筆者撮影:SUPの下を泳ぐブラックバス

さらに漕ぎ進めていると、ここで雷の音が遠くから聞こえてきてしまいました。

山を見ると真っ黒な雲に覆われており、今後の天気の悪化が予想されます。嵐に巻き込まれたら大変なことになるので、諦めて帰港することになってしまいました。

目標の支流まで辿りつくことができず、魚は釣ることができませんでしたが、日本とは思えない程の広大な自然を感じられて有意義な時間を過ごすことができました。

筆者撮影

釣り好きならハマること間違いなし! 「キャンプ×SUPフィッシング」を楽しもう!

筆者撮影:SUPフィッシング

今回の内容をまとめると、初心者はツアーに参加して、技術力と情報を手に入れてからSUPフィッシングに挑戦しようという内容です。

キャンプのついでに気軽に行えるのが、SUPフィッシングの一番の魅力です。最初は少し手間ですが、これを乗り越えれば楽しいSUPフィッシングライフが待っています。

それに、SUPフィッシングは、他のボートフィッシングと比べると初期投資が少ないので、始めやすいです。

今回はSUPフィッシングという大きな枠の中で解説しましたが、海・湖・川、行うエリアによって必要な道具や攻略方法は変わるので、それはまた、別の機会に。

SUPフィッシングは、まだ競技人口が少ないため、ライバルも少なく、始めるなら今がチャンスです。

気軽に誰でも湖面を散歩しながら釣りができるSUPフィッシングで、日々のキャンプを更に楽しんでいきませんか。

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