【卓球】男子団体決勝逃すも… 指揮官が3位決定戦へ〝前向き発言〟のワケ

丹羽(中)と水谷(右)に指示を送る倉嶋監督(ロイター)

卓球男子団体準決勝(4日、東京体育館)、日本はドイツに2―3で敗れ、銅メダルをかけて6日の3位決定戦で韓国と対戦する。決勝進出を逃したショックは少なくないはずだが、倉嶋洋介監督(45)の反応は〝意外〟なものだった。

3時間を超える大熱戦となった。負ければ試合終了の状況で迎えた第4試合のシングルスは張本智和(18=木下グループ)が2ゲームを連取されてから、怒とうの反撃で逆転勝利。思わずラケットを投げてしまうほど喜びを爆発させた。しかし、最終第5試合で丹羽孝希(26=スヴェンソン)がストレート負け。打倒中国で悲願の団体金メダルへの道が断たれた。

シングルス2試合のエース起用で2勝した張本は「自分が勝ったからといってチームが負けたら悔しい」。また、水谷隼(32=木下グループ)と丹羽は2016年リオ五輪で団体銀メダルを手にしているだけに「(当時の成績を)超えられなかったのが、自分としては一番悔しい」と唇をかんだ。

ただし、6日にはメダルをかけた大一番が控えている。倉嶋監督は「ドイツ戦を反省している場合ではない。次の韓国戦を早くどうやっていくか考えないと」と強調。一方、選手の精神的なダメージや気持ちの切り替えが気になるところだが「張本が落ち込んでいると若手なので心配になるが、今は(勝って)スイッチが入っているので大丈夫かなと。彼ら(水谷、丹羽)はこういった場面を何回も経験してきている。僕が言わなくても最終戦を全力で戦うという気持ちになると思う」と、問題なしとみている。

さらに「負けた後すぐに試合は嫌なので、1日空くのはよかった」と日程面もプラス材料ととらえる。最後の大一番へ向けて「勝っても負けても最終戦。最高のパフォーマンスを発揮できれば、おのずと結果はついてくる」と自信を見せた。

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