月内に入院患者1万人予測! 玉川徹氏は政府に疑惑の目「こうなること見えていたのでは」

菅首相は責任回避のために先手を打ったのか

政府が新型コロナウイルスの入院対象者について原則重症者に絞り込むと方針転換をし、野党や与党内、各自治体、医療現場から取り消しを求める声がやまない。

東京都の4日の新規感染者数は過去最多の4166人。政府分科会の尾身茂会長は、来週にもこれが「6000~1万人になる可能性もある」としている。

厚生省のアドバイザリーボードの今後の東京都の予測は、現在の実効再生産数1・7として、最悪の実効再生産数10%減で、今月中旬に入院患者数が1万人、重症患者数は9月初旬に1000人を超える計算だ。

5日の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)に出演した同局のコメンテーター・玉川徹氏は「昨年4月並みの、8割の人との接触をしないという自粛をしたとしても、実効再生産数は1・2くらいで、入院患者数は減らない。実効再生産数が30%減ったとしても8月下旬に入院患者数は1万人を超える。政府は(入院対象者を原則重症者にすることで)先手を打ったという言い方をしているが、こういう風(今月中旬前にも入院患者数が1万人を超える)になることが見えているんじゃないか」と指摘。

実効再生産数が30%減となったとしても、入院患者数は増え続け、今月上旬に確保病床(5967床)、重症病床(392床)も9月上旬には埋まってしまうと予測されている。

「減少していくためにはワクチンを打つ人が増えていくしかない。しかし、接種率40~50%になるには1か月以上かかる。8月末まで大変なことになるでしょう」と玉川氏はみている。

過去最悪の感染爆発を前に、政府は重症者以外は自宅療養の方針を撤回しようとはしていない。

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