大阪・吉村知事 緊急事態宣言再要請へ「病床使用率50%に達すれば」 ワクチン接種で「元気なし」との声も

定例会見を開いた吉村知事-

大阪府の吉村洋文知事(46)が28日、大阪府庁で定例会見を開催した。

府では新たに798人が新型コロナウイルスに感染。700人を超えるのは2日連続で、新規陽性者数は直近1週間で約1・52倍と増加している。

吉村氏は「東京都、首都圏で起きていることは、大阪でも時間がズレて起きる可能性が高い。第5波の波を少しでも低くすることが重要。感染対策の徹底を」と呼び掛けた上で、現在は低く抑えられている重症病床が今後ひっ迫する可能性を危惧。「軽症・中等症の病床、もしくは重症病床(の使用率)が50%の段階に達すれば、大阪府としても国に要請すべきと思っている」と緊急事態宣言の発令を要請する考えを示した。

第5波をめぐっては、感染者数の増加に比べ、死者数や重症者が少なく、危機感をあおるなという意見もある。この考えに対する見解を問われると「まだ早い。判断として間違ってると思う。40~50代にワクチンが広がってきた時が判断ポイントと思っている」。

20~30代と比べると重症化率が高い40~50代のワクチン接種が進んでいないことから「新規陽性者数が一気に増えてくると40~50代の重症者数が増えてくる。意見はわかるが今後、新規陽性者が増えると『間違ってたね』となると思う」との認識を示した。

そんな吉村氏は26日に2回目のワクチンを接種。接種後は自身のツイッターで副反応の様子を実況していた。

吉村氏は「1日くらい風邪みたいな症状が出たが、今はほぼ発熱もなくなった。コロナにかかり重症化するリスク、他人にうつすリスク、医療ひっ迫を防ぐこと等々を考えるとベネフィットの方が大きい」と感想を述べ、「副反応も出ますが、しれた範囲。ワクチンによるメリットの方が大きいと思う。順番が回ってきたらぜひ若い人にもワクチン接種してもらいたい」と呼びかけた。

府政関係者は「いつもより元気がなかった」と話したが、1時間半続いた会見をしっかりこなしていた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社