韓国紙「技術革新のみえない東京五輪」「過去の栄光に比べて劣る」

韓国紙が日本の東京オリンピック2020について、テクノロジーの観点から「期待外れ」であるとの見方を示している。

韓国紙グローバルエコノミック紙は5日、「技術革新のみえない2020東京オリンピック」というタイトルのもと、「日本が2020東京オリンピックを通じて世界の注目を引き付けていない」と報じた。

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同紙は、5年前のリオオリンピック閉会式において日本が8分間の技術革新に関連するショーを見せ、2020年の東京オリンピックが技術の祝祭になるという予告を行っていたにも関わらず、そうなっていないと指摘している。

グローバルエコノミック紙は、「日本の技術は、ロボット工学やスーパーコンピューティングなどの分野で一流の技術を保有している」とし、「顔認識、AR、VR、3Dホログラム投影など数多くのロボットと新しい技術が登場することを期待した」ものの、東京オリンピックが開催してみて、「日本の技術は、過去の栄光に比べて劣る印象だ」と評価している。

前回(1964年)の東京オリンピック時には、時速210㎞の新幹線が走り、その後、ソニーのビデオレコーダー、東芝のフラッシュメモリなどの新製品が、日本をグローバルな技術優位の代名詞として想起させたが、「今年の東京オリンピックを見ると、過去の栄光に比べるとみすぼらしい」との見方を示している。

同紙は、背景として、日本の経済力や国家競争力が衰えていること、人口ボーナスを失っていることなどに言及。起業家精神の起業家支援の後退、日本人のリスク回避マインドの上昇、革新的であるより漸進的な改善を好むR&Dなどの問題点を挙げている。一方で、米国との貿易摩擦に端を発する外圧が日本の競争力を弱めるきっかけとなったとの分析も付け足している。

最近、韓国では、「日本の衰退」について分析した記事が散見されるようになっている。単純な日本批判の文脈ではなく、純粋に日本経済の限界や背景について分析しつつ、一部では韓国の産業競争力の行く末や人口減などと比較して考える記事などもみられる。

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