【侍ジャパン】27個目のアウトを取った坂本が万感の思い「感無量」

金メダルの侍ジャパン

東京五輪野球日本代表は7日の米国代表との決勝戦(横浜)を制し、悲願の金メダルを奪取した。その27個目のアウトを取ったのは、坂本勇人内野手(32=巨人)だった。

2―0の9回二死一塁。ゴロを処理した二塁手の菊池涼(広島)からトスを受け取った坂本は、二塁ベースを踏むと右の拳を突き上げ、小躍りしながら喜びを爆発させた。この日は大会唯一の無安打に終わったが、8回の4打席目では貴重な勝ち越し点につながる送りバントを1球で決めた。

試合後、坂本は「東京オリンピックが開催されると決まってから、僕の一つの夢でもあったので金メダルを取れて感無量です」と晴れ晴れとした表情をみせた。自国開催で日の丸を背負い、金メダルだけを目標に戦う重圧は計り知れなかった。

「このプレッシャーだったり、いろんな重圧の中でみんなで戦ってきたので、そこは僕たちしか分かり合えない部分もたくさんあると思いますし、みんなのホッとした顔を見て本当にうれしかったです」。

もちろん、重圧に押しつぶされそうになったのは選手だけではない。勝利した直後に目頭を押さえた稲葉監督も同じだ。坂本は「監督も試合前、すごい緊張しているのを感じていましたし、最後、本当にあれだけ喜んだ顔を見て頑張ってきて良かったなと思いました」と笑顔をのぞかせた。

今大会でも侍ジャパンに主将は置かれなかったが、巨人のキャプテンの存在感はピカイチだった。

© 株式会社東京スポーツ新聞社