「台風9号」長崎接近 各地で強い雨 交通機関に乱れ

台風9号の接近に伴い、列車の運転見合わせを知らせるホワイトボード=8日午後3時57分、長崎市尾上町のJR長崎駅

 台風9号の接近に伴い、長崎県内は8日、各地で強い雨に見舞われた。JR長崎線が午後4時ごろから運転を見合わせるなど交通が乱れ、長崎原爆の日を前に予定されていたイベントも中止となった。長崎地方気象台によると9日にかけて大雨となる恐れがある。
 五島市上大津では1時間に52ミリの非常に激しい雨を観測。県内各地で大雨や暴風の警報が発表され、佐世保市や諫早市など7市町で5段階の避難情報のうちレベル3の「高齢者等避難」が発令された。
 JR長崎線の長崎-肥前大浦間のほか、佐世保線と大村線の全線では夕方以降、終日運転見合わせとなった。海の便は長崎と五島、島原半島と熊本県を結ぶ便で欠航が相次いだ。空の便も本土と離島を結ぶ便が相次いで欠航した。8日夜に長崎市の平和公園で開催予定だったイベント「平和の灯」は中止となった。
 同気象台によると、台風9号は9日明け方にかけて九州北部地方に最接近する見通し。予想される1時間降水量は▽五島70ミリ▽南部、北部60ミリ▽壱岐・対馬50ミリ-。最大瞬間風速は30メートルと見込まれる。大村市などは台風や新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ9日の登校日を取りやめた。

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