【新型コロナ】神奈川・黒岩知事「相当強力に人流抑制を」 昨春並みの措置を国に要求

西村経済再生担当相らとのテレビ会議で発言する黒岩祐治知事=県庁

 新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県の黒岩祐治知事は9日、「人流を徹底的に抑えるところを相当強力にやらないと、デルタ株の感染爆発という状況は変えられない」と述べ、昨年春の緊急事態宣言と同程度の強い措置の検討を国に求めた。

 コロナ対策を巡って西村康稔経済再生担当相や緊急事態宣言が発令されている6都府県の知事らとのテレビ会議で発言した。

 神奈川県は感染者の急増を受けて県独自の「神奈川版緊急事態宣言」を発出したが、黒岩知事は「2週間以上がたち、効果が出るかと思ったら、むしろどんどん増えている」と説明。飲食店に焦点を当てて時短営業の要請などを進めていることに触れ、「これだけでは効かなくなっているのではないか。根本に立ち戻って考えるべきだ」と語った。

 昨年春の緊急事態宣言では「人と人との接触を7割、8割減らすと言って、街から人が消えるような状況になった。それぐらいのことまで考えないといけない」と強調。「一つの都道府県ではなかなかできない」として、国の基本的対処方針に盛り込むことを検討するよう求めた。具体的な対策として「飛行機や電車の自由席をなくしたり、指定席を半分にしたりして物理的に長距離移動を少なくする対策まで取るべきではないか」とも述べた。

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