侍ジャパンの金メダルを米メディア分析 「他の何を置いても優れていた」要素とは?

東京五輪で金メダルを獲得した侍ジャパン【写真:Getty Images】

日本は「最高の選手が出場できるように1か月もの中断期間を設けた」

東京五輪の野球競技は「侍ジャパン」日本代表が7日の決勝戦で米国を2-0で破り、公開競技だった1984年ロサンゼルス大会以来の金メダルを獲得した。米ヤフースポーツは「他の何を置いても優れていた」と日本の投手陣を称賛。また、日本のプロ野球が中断期間を設けたことで国内の最強メンバーを揃えられたことなどを金メダルの要因に挙げている。

記事は、米国代表のメンバーは「明らかにスターだらけのチームではなかった」と指摘。一方で、五輪開催国として「野球を五輪に復活させた」日本は「最高の選手が出場できるように1か月もの中断期間を設けた」と説明する。

迎えた決勝戦は「そのおかげで現在NPBでプレーしているニック・マルティネス(ソフトバンク)が米国代表の先発としてマウンドに立てた」とし、戦いぶりを分析した。6回を7奪三振1失点と好投したマルティネスを「米国が主導権を握るチャンスを与えた」と高く評価したが、「21歳にして既にオールスターに2度出場している村上宗隆(ヤクルト)が放ったソロ1本(3回の先制弾)で侍ジャパンには十分だった」と伝えた。

さらに8回の追加点にも言及。山田哲人(ヤクルト)の単打と坂本勇人(巨人)の犠打で1死二塁のチャンスを作り、吉田正尚(オリックス)の中前打→中堅手の悪送球で得た2点目は「まさに彼らの野球の本質だった」と指摘した。

稲葉監督がかつての同僚・大谷翔平に助言を求めたとも

そして「他の何を置いても、本当に優れていた」と日本の投手陣を称賛。5回を投げた森下暢仁(広島)から千賀滉大(ソフトバンク)、伊藤大海(日本ハム)、岩崎優(阪神)、栗林良吏(広島)とつないで米国打線を6安打無失点に封じたことに「五輪最終戦であり、NPBの再開まで時間もあるため、投手陣は全力を尽くせた」と解説している。

また、記事は稲葉監督が、かつて日本ハムで一緒にプレーしたエンゼルス大谷翔平投手に電話をしたことに言及。稲葉監督が通訳を介して米ヤフースポーツに話したところによると、米国投手の対処法を尋ねたという。

稲葉監督と大谷は2013、14年に一緒にプレー。記事によれば、稲葉監督は当時、大谷を自宅に食事に招くなどしており、その関係は現在も続いているとしている。

記事はまた「オオタニがスカウティングレポートを提供したかは定かではないが、彼の二重の忠誠を考えれば、米国代表もどうやって日本の投手に対処べきか彼に聞くべきだったかもしれない」とも伝えている。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2