【高校発みやざきSDGs】ー25ー日向(下) 数人単位で探究活動

日向市長とのランチミーティングで、新体育館について意見を交換する生徒たち

 本校の探究活動は、SDGsの視点を踏まえ数人単位のグループに分かれて取り組んでいる。普通科では、自分たちが興味のあるテーマを設定し活動。ヘアドネーションの認知向上、へき地教育の在り方など、テーマは多岐にわたる。一方、フロンティア科では、日向市と連携し、日向市の課題解決に向けた探究型学習に取り組んでいる。林業、観光、多文化共生など、2年間継続した探究活動を実施している。
 フロンティア科の小路遥仁さんの班では、日向市の新体育館建設に対し提言するための活動を行った。市外の体育館視察やアンケート調査など実施する中で、体育館にSDGsの視点を導入し、子どもたちが遊ぶことができたり、体育館以外の施設を組み込んだりするアイデアを「セカンドホーム~第二の居場所~」というコンセプトにまとめ、日向市長に提言した。「市長さんとのランチミーティングを通して、持続可能な体育館にするためのさまざまなアイディアが出た。一つでも実現できるとうれしい」と完成を待ち望んでいた。
 黒木ひかるさんの班は、地域振興バスに関する探究を進める中、「9割の方が日向市の生活に満足しているとしても、残り1割の人が少しでもより良い暮らしになるような政策が必要」という結論に達した。この考えはまさに「誰一人取り残さない」というSDGsの理念と一致する。こうした考えに自分たちで到達したことは、探究活動がSDGs達成に大きな役割を果たしていることを意味している。(教諭・佐伯克幸)

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