『そのぎスイーツ』で茶の奥深さ”味わう” 「プライム・ソシオ」、NPOが開発

そのぎ茶を使用したカステラやティラミスなどの「そのぎスイーツ」

 長崎市で飲食店などを営む「プライム・ソシオ」(片山禎久社長)と食を通じた社会教育に取り組むNPO法人「県食育協会」(松尾洋一理事長)は、東彼東彼杵町の特産「そのぎ茶」を使った「そのぎスイーツ」を開発した。同社経営の居酒屋「倭からん我零時」(長崎市岩川町)で販売している。
 県内の食材に食育の観点で光を当て、加工品や料理を開発するプロジェクトの一環。日本の食文化で重要な位置を占めるが消費が減っているお茶に着目し、全国茶品評会の蒸し製玉緑茶部門で4年連続、生産者が日本一に選ばれた「そのぎ茶」を食材に採用した。
 町産のほうじ茶や抹茶の粉末を使用したカステラやティラミスなど9種類を開発。うち6種類はすでに販売している。保存料や香料を使用せず、砂糖を極力減らすことで、そのぎ茶本来の甘さや香りを引き出したという。
 片山社長らが7月28日に町役場を訪れ、完成品を披露。試食した岡田伊一郎町長は「今まで食べたことない味。若い世代にそのぎ茶に親しんでもらうチャンスだ」と期待した。片山社長は「食べ物はあふれているが『味わう』という機会は少なくなっている。そのぎ茶の奥深さを味わってほしい」と話した。

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