エンゼルス・大谷翔平がメジャー2度目の「1番・投手」で7勝目! ゲレロとの投打初対決は…

7勝目をマークした大谷翔平(ロイター=USA-TODAY)

エンゼルスの大谷翔平投手(27)は12日(日本時間13日)の本拠地アナハイムでのブルージェイズ戦に今季14度目のリアル二刀流の「1番・投手」で先発出場し、投手では6回を投げ、3安打2失点、6三振2四球、2暴投で7勝目(1敗)を挙げた。打者23人に99球で、最速は98・7マイル(約159キロ)だった。防御率は2・93.打者では3打数1安打、1四球、1得点。打率は2割6分7厘。チームは6―3で勝って勝率を5割に戻した。

全米が注目したのは本塁打王とア・リーグMVPを争うウラジーミル・ゲレロ内野手(22)との投打直接対決だった。18・44メートルの距離で向かい合う第1ラウンドは初回二死無走者だった。初球の外角カットボールをゴロで三遊間を破られた。

4回無死一塁は初球の直球が暴投となり、走者の二進を許すもカウント2―2から外角低めのスライダーで空振り三振。6回一死無走者はカウント2―2の6球目にこの日最速の98・7マイルを記録するも、最後は四球で歩かせた。2打数1安打、1三振、1四球は引き分けだ。

課題の初回を無失点で切り抜けると、2回二死から右中間に飛んだライナーを右翼手・アデルが飛び込んで好捕。三者凡退で終えた。4点を先制してもらった3回は先頭エスピナルを歩かせるも一死後、スプリンガーをスライダーで三ゴロ併殺打に仕留めた。

4回は先頭セミエンを四球で歩かせて暴投で二進を許すと、一死後に4番ヘルナンデスにカウント3―1から内角に甘く入ったカットボールを強烈なゴロで三遊間を破られて1点を返された。4回の失点は今季初だ。二死後、6番・グリチェクに右中間を破られる適時二塁打で2点目を失った。

5回は2三振を奪って三者凡退。6回は一死後、ゲレロに四球を与えるもヘルナンデスを三直、グリエルを外角低めのスライダーで空振り三振に片付けると雄たけびを上げた。ここで交代となった。4回に2暴投がからんで2失点したのは残念だったが、これで5試合連続でクオリーティースタート(6回以上を投げ、自責点3以下)と安定感抜群。自身6連勝を飾った。

打者では打球速度で驚かせた。初回先頭で相手先発の右腕ベリオスのカウント2―2からの5球目、94マイル(約151キロ)の内角低めシンカーを逆方向にはじき返した。112マイル(約180・2キロ)の弾丸ライナーは左中間を切り裂き、ワンバウンドでフェンスに当たる二塁打となった。

1点を先制した直後の3回一死二塁は四球。5―0の4回二死二塁はカウント1―1から3球目のチェンジアップを打ち上げて中飛。6回先頭は3番手の左腕スニードに見逃し三振だった。

メジャー2度目の「1番・投手」で出場し、最速投球と最速打球をマークする「SHO TIME」で地元ファンを沸かせた大谷。1918年のベーブ・ルース以来の「2桁勝利&2桁本塁打」達成まであと3勝。二刀流伝説はここからが本番だ。

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