【車いすテニス】上地結衣「どんな状況でも〝楽しんだモン勝ち〟と思っている」

リモート取材に応じた上地結衣

東京パラリンピックの車いすテニス代表でリオ大会シングルス銅メダルの上地結衣(27=三井住友銀行)が13日、リモート取材に応じ、金メダル獲得へのブレない気持ちを明かした。

パラリンピックは3大会目の出場。12年ロンドン大会は「楽しかった大会」、リオ大会を「悔しかった大会」と表現していた上地。自国開催の今大会は「もちろん前2大会で獲得することがでなかったシングルスでの金メダルを一番の目標として戦っていきたい」と明言した。

また、コロナ禍による五輪初の延期という未曽有の状況について「当初は正直、ここまで自分たちの競技生活やパラリンピックそのものに影響が出るとは考えていなかった。中止にならなくて良かったというのが率直な感想です」と振り返りつつ「自分のプレースタイルを見直せるプラスの1年になったと思う」と前向きにとらえた。

4大大会シングルス8V、ダブルス16V。押しも押されもせぬ女子第一人者は「世界各国、日本の状況、皆さんすごく難しい期間を送られてきていると思う。応援してくださっている皆さんに自分のプレーを見て少しでも元気になっていただきたい。自分のこれまでの成果を思い切って出せる大会にしたい」と最大の目標・金メダルを狙う。

その中で上地は「普段から私は、どんな状況でも〝楽しんだモン勝ち〟だと思っている」と明かし、苦境の中での心の持ち方について「マイナスととらえるか、プラスにとらえるか。やっぱり、できないことを考えると気持ちも前向きでなくなり、物事もうまく進まない。自分が楽しめる工夫をして、楽しめないなら作っていく。日々、楽しむことを忘れずに」と話した。

ようやく目の前に来た東京大会。今回も上地らしく楽しみ、表彰台のテッペンに笑顔で立つ。

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