5連勝の立役者! 広島・大瀬良にささやかれる侍戦士の〝突き上げ効果〟

4勝目を挙げた大瀬良

これぞ侍戦士の突き上げ効果!? 広島は13日の阪神戦(京セラ)に9―1で快勝した。

立役者は4勝目を挙げたエース・大瀬良大地(30)だ。7回5安打1失点で「前半悔しい思いばかりだったので、これを継続していきたい」と、チームの5連勝に貢献した。

エースの金看板死守をかけたこの日のマウンドだった。前半戦は3勝止まり。4月には右足を故障し1か月、戦線離脱するなどチーム5位低迷の一因となった。その間、エースの座は後輩の森下に事実上取って変わられた。

東京五輪日本代表でも金メダル獲得に貢献した森下は、前半戦6勝、リーグ2位の防御率2・29。数字上の事実に加え、4月中旬に離脱後の大瀬良の姿に〝物足りなさ〟を感じた関係者は多かったという。

「もちろんアイツは性格的にも温厚ですし『いいやつ』ですけど、エースと呼ばれる男がそれだけでは…という話。黒田さんにしても、マエケンにしても過去のウチのエースと呼ばれた投手は、仮にも故障や不調など、自分の責任で〝穴〟を空けてしまったときは、復帰した後に、その分の取り返し方に目を見張るものがありましたし。離脱中なんかは、良くも悪くも、それこそ人を寄せつけないオーラを出して調整してた。もちろん本人も内に秘めていただろうけど、前半、大地が誤算だったのも、その間に森下が頼みの綱だったのは、誰が見ても間違いない。五輪でさらに一皮むけようとする後輩を見て何も思わないようだと、もう大地もね…というところですよ」(チーム関係者)

佐々岡監督はこの日の大瀬良に「真っすぐ中心で力強さがあった」と本来の輝きを取り戻しつつあることを予感。金メダル戦士の森下とのダブルエース構想で、大逆襲の切り札となってもらうつもりだ。

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