【新型コロナ】藤沢市が救急搬送体制強化 保健所に消防職員を派遣、搬送先を迅速選定

藤沢市の「救急ワークステーション」(資料写真)

 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、神奈川県藤沢市は救急搬送体制を強化した。消防職員を保健所に派遣し、陽性患者ら救急患者の搬送先を選定するほか、救急搬送体制全体に支障が出ないよう、新型コロナ対応に特化した救急隊を配置した。

 市は10日から消防職員2人を市保健所に派遣。感染状況を巡り救急隊と市消防局、保健所間の連絡調整を担い、日頃から新型コロナや医療機関に関する情報を共有。陽性者をはじめ濃厚接触者、発熱などの疑似症患者を搬送する医療機関の速やかな選定につなげる。

 また、陽性患者の搬送先が決まらず救急隊が長時間動きが取れなくなる搬送困難のケースが発生した場合、新型コロナ対応に特化した救急隊が患者を引き継ぐ。通常、消防局南本署(同市鵠沼東)で待機するが、救急隊の出動状況によって柔軟に配置する。

 同局の担当者は「市内で新型コロナ感染者は増加の一途。救急搬送を必要とする人を1人も取り残さないため、体制強化した」としている。

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