韓国バレー女子チームの帰国会見が波紋 文大統領へ感謝を強要される

キム・ヨンギョン(ロイター)

東京五輪バレーボール女子で4位と健闘した韓国チームの帰国会見が同国内で波紋を広げている。韓国メディア「MBC」によると、この会見で主将の金軟景(キム・ヨンギョン=33)が、司会を務めた同国バレーボール協会広報副委員長のユ・エジャ氏からしつこく質問を受けた。

報奨金の存在について切り出されると「はい」と答えと金額まで聞かれた。「いくらなのか?」と何度も問われて、ようやく「(チームに)6億ウォン(約5700万円)です」と言わされた。さらにバレーチームを応援したとされる文在寅大統領への感謝も2度にわたって強要されるほどだった。

一連の質問に対し韓国内では「ここは北朝鮮なのか?」「なんで大統領にお礼を言わされなければならないのか?」「なんて失礼な質問なんだ!」などと批判が殺到。それを受けてユ氏は12日になって協会ホームページに謝罪文を掲載して広報副委員長の辞任を表明した。

今度は〝被害者〟である金が自身のインスタグラムでユ氏を「代表チームの先輩であり、協会の役員として長い間バレーボールの発展と広報のために尽力されてきた方なのに、やるせない気持ちがします」と擁護。騒動の収束を図ったようだ。

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