ニッサン、新型フェアレディZのアメリカモデル『Z』を世界初公開。日本仕様は今冬発表へ

 8月18日、日産自動車は日本時間午前9時に、ニューヨークで行われた特別イベントで、新型フェアレディZのアメリカ向けモデル『Z』を発表した。2022年春にアメリカ市場で発売される予定で、日本向けの『フェアレディZ』は、今冬の発表を予定している。

 2020年9月16日にプロトタイプが公開され、全世界のスポーツカーファンにとっても待望となっていた7代目フェアレディZが8月18日(アメリカ時間8月17日)、ついに世界初公開された。ニッサンの2023年度までの4カ年計画『NISSAN NEXT』のなかの1台で、アメリカ市場向けはシンプルに『ニッサン・Z』という名称となった。

 新型『Z』は、魅力的なスタイリングと先進技術を採用し、歴代モデルと同様の手が届くスポーツカーとして、これまで『Z』を所有したファン、そして将来のファンにもワクワクする走りを提供する。

 アメリカ向けの新型Zは、『Sport』と『Performance』の2グレードと、240台の限定生産となる『Proto Spec』が用意される。両グレードともVR30DDTTエンジンが搭載され、6速MTか、新開発の9速ATを選択できる。また、『Proto Spec』には、専用の黄色いブレーキキャリパー(Zロゴつき)、ブロンズカラーのアルミホイール、黄色がアクセントの本革シートと、黄色のステッチをインテリアの随所に採用した。

 また新型Zのデザインテーマは『伝統と最新技術の融合』で、洗練されたエクステリアと、歴代のZへのオマージュを感じさせるデザインを特徴としている。グローバルデザイン担当専務執行役員のアルフォンソ・アルバイサは、「デザイナーたちは、多くの『Z』オーナーの声に耳を傾け、歴代『Z』の成功の秘訣を探りながら、数え切れないほどのスケッチを重ねた。そして、新型『Z』には、過去から未来へとつながるデザインを採用した」と語った。

 インテリアは、センターコンソールは3つのエリアに分かれており、インストゥルメントパネル上の3連メーターが目を引く。理想的なコクピットとするため、スーパーGT GT500クラスで活躍する松田次生らからもアドバイスを受け、12.3インチ・フルデジタルメーターディスプレイを一新し、エンジン回転計の針が真上を指すと同時に、シフトアップインジケーターが点滅してドライバーにシフトアップを促すなど、重要な情報を一度に表示できる。

 またMT、ATともに握りやすさと快適性を追求したシフトレバー、深いスポークを採用したステアリングホイール、GT-Rの開発で培ったノウハウを活かし、ホールド性とフィット感を向上したシートなど、先進技術とビンテージ感あるインテリアとなっている。

「ニッサンにとって『Z』とは、我々自身の一部であり、長年にわたるユーザーへのコミットメントだ。我々は『Z』を通して、最新のスポーツカーのデザイン、パフォーマンス、そしてワクワクをお届けしている」と語るのは、日産自動車のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)。

「50年以上もの間、『Z』は手の届く夢のスポーツカーであり続けている。このことは、時代を超えた『Z』の魅力であり、数え切れないほどの従業員の献身的な取り組みと情熱によって実現している。我々は、これまでと将来の世代へ『Z』のワクワクをお届けしようとしている」

 新型『Z』の日本仕様である『フェアレディZ』は、今冬の発表を予定している。モータースポーツへの活用も期待される一台だ。

新型ニッサンZ(セイランブルー)
ニッサンZのリヤビュー
ニッサンZのサイドビュー
ニッサンZのヘッドライト
新型ニッサンZ(イカズチイエロー)
新型ニッサンZとZ30
新型ニッサンZとZ32
新型Zのインテリア(ブルー)
新型Z特別限定仕様車『Proto Spec』のインテリア
新型Zのインテリア(ブルー)
松田次生らからもアドバイスを受けた12.3インチ・フルデジタルメーターディスプレイ
インストゥルメントパネル上の3連メーター
VR30DDTTエンジン
新型Zのホイール
新型ニッサンZ
新型ニッサンZ
新型ニッサンZ(セイランブルー)

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