オール女性ラインアップで2度目のル・マンに挑むカルデロン「昨年よりパフォーマンスを改善する必要がある」

 WEC世界耐久選手権のLMP2クラスにリシャール・ミル・レーシング・チームのオレカ07・ギブソンで参戦しているタチアナ・カルデロンは、8月21〜22日に決勝レースが開催されるル・マン24時間レースに、自身2回目の参戦を果たす。

 ル・マンでは1991年以来のオール女性ドライバーラインアップとなった2020年と同様、コロンビア籍のカルデロンはソフィア・フローシュ、バイツケ・フィッセールとともに、耐久レースカレンダーの頂点に位置する一戦へと挑む。

 3人は昨年、ミスのない走りでLMP2クラス9位で、ル・マン24時間レースを完走している。

 2020年は無観客で9月に開催されたル・マン24時間だったが、2021年のイベントは限られた数ながら、観客の入場が許されるため、昨年とは様相が異なるイベントとなる。また、8月の開催となることで、昼間の時間が長くなり、気温もより高くなることが予想される。

 今季、LMP2クラスではグッドイヤーへのタイヤの切り替えや、新生ハイパーカーカテゴリーとのクラス間の適切なギャップを維持するための出力の削減などが行なわれた。

 また、今年は8月15日日曜日にテストデーが復活し、レースウイーク全体の走行時間が昨年に比べて長くなり、カルデロンと彼女のチームメイトは、オレカ07のセットアップを磨くための時間を得ることができた。

ル・マン24時間レースのテストデーで走行するリシャール・ミル・レーシング・チームのオレカ07・ギブソン

 今季これまでのWEC3レースで堅実な結果を得ているカルデロンは、ル・マンでの戦いに向け、次のようにコメントしている。

「FIAウーマン・イン・モータースポーツ・コミッティのサポートを得て、リシャール・ミル・レーシングとともに再びル・マンに戻ることを非常に楽しみにしています」

「ル・マンは世界でもっとも素晴らしいレースのひとつですが、もちろん今年は少し違うものになるでしょう。クルマのパワーは少し抑えられ、今年はグッドイヤータイヤを履くことになりますが、それでも昨年可能な限りの周回を走ってレースをフィニッシュした経験があることは、助けになります」

「今年は9月ではなく8月にレースが開催されるため夜は短くなります。また、テストデーがあったおかげでクルマをセットアップする時間が増えました」

「LMP2クラスの競争は、25台の車両、そしていくつかの非常に強力なラインアップにより激しいものとなるため、昨年よりパフォーマンスを改善する必要があります」

「より豊富な走行時間と、昨年の経験により、もう少し攻撃的になることができるはずですが、いつものようにミスを避け、一貫性を保つことが、最高の結果へ向けてのカギとなります」

2年連続でル・マン24時間のLMP2クラスに参戦するタチアナ・カルデロン

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