串間の特産品にブドウ 荒山さん 道の駅に初出荷

道の駅「くしま」に初出荷する荒山修三さん(右)のブドウ

 5年前からブドウ栽培に取り組む串間市本城、農業荒山修三さん(73)が18日、同市西方のブドウ園で収穫作業を行い、道の駅「くしま」に初出荷した。19日から店頭に並び、「新たな串間の特産品として認知度が高まってくれればうれしい」と期待を込める。
 荒山さんは2016年9月、今年4月にプレオープンした同駅の目玉商品にしようと、ブドウ栽培への挑戦を決意。市の「くしま農畜産物次世代オリジナルブランド創出事業」を活用し、串間中近くの遊休地(約6アール)に苗を植え、棚やビニールハウスを整備するなど環境を整えてきた。
 栽培には、市地域農政指導員で、完熟きんかん「たまたま」の生みの親である古屋修市さん(64)=串間市北方=が全面協力。県内の先進地である小林市の農家を参考にしながら、二人三脚で防除や剪(せん)定(てい)作業に取り組んできた。
 品種はシャインマスカットを中心に、涼香、ピオーネの3種類。2年前は約830房、昨年は約1200房を収穫してきたが、今年はさらに増えて約1500房の収量を見込んでいる。
 同日、荒山さんらは作業に追われ、たわわに実ったブドウを丁寧に摘み取っていた。甘さや粒の大きさなどは良好という。古屋さんは「5年かけた成果が実を結んでうれしい」と笑みをこぼし、荒山さんは「多くの方に道の駅を訪れていただき、手に取ってほしい」と話していた。

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