昭和28年から営業する上越市中央1の「お食事処瀬里奈(せりな)」は、のれんをくぐり店内に入ると、数多くのお品書きとともに大正・昭和レトロなビール広告のポスターが目を引く。
壁に張られたそれらのポスターは4種類8枚。キリンビールとサッポロビールの2社のもので復刻(リメーク)版。日本髪を結った和服姿の女性や、1920年代にモダンガールと呼ばれた水着姿の女性などがデザインされている。中には社名が右横書きになっているものもあり、一層、年代を感じさせる。
2代目の井上主税さん(73)によると、ポスターは偶然、同じ大学出身のサッポロビールの営業社員が本社から調達。後からキリンビールの営業社員も持参したという。これを契機にそれまでの各社採用イメージガールが大写しされたポスターから張り替え、来店客にも好評。以来約35年、同店と共に時を刻んでいる。