【新体操】五輪イスラエル金〝問題なし〟にロシア怒り納まらず法廷闘争も

銀メダルを手にするジーナ・アベリナ(ロイター)

東京五輪新体操個人総合競技で、イスラエルのリノイ・アシュラムが金メダルを獲得し、ロシアが猛抗議をしている問題で、国際体操連盟(FIG)は〝問題なし〟の見解を表明。しかし採点に問題があり、世界選手権3連覇のジーナ・アベリナ(ROC)こそが真の勝者だと主張するロシア側は収まる様子がなく、徹底抗戦の構えを見せている。

ロシアのスポーツ関係者や政治家から「政治の犠牲者」「米国の陰謀」との声まで飛び出す騒ぎとなった今回の騒動。これに対し、FIGは19日、声明を発表。「審判団に偏見や不正がなかったと確認した。個人、団体ともに結果が公正かつ公平であることを確認している」と声明。同時に、審判が脅迫や暴言メッセージなどの被害に遭っていることを明かした。

ロシア側のクレームを一蹴した格好だが、〝王国〟の怒りは収まる様子はない。ロシア新体操連盟のイリーナ・ビネル会長はロシア「スポーツ・エクスプレス」に対し「(FIGから)他の回答があるとは思っていなかった。私たちには数々の不正の証拠がある。本来あるべき手順に従い行動します。必要とあればスポーツ仲裁裁判所(CAS)まで行く」と回答。徹底抗戦の構えを見せている。

国家を巻き込む騒動に発展した五輪新体操金メダル問題。まったく収まる様子はない。

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