中日OB「与田監督も…」 中田翔を獲得した巨人・原監督の大胆決断に嫉妬

巨人・原監督(左)と中日・与田監督

日本ハムから巨人へ無償トレードで中田の獲得に動くなどした巨人・原辰徳監督(63)に対し、中日OBや関係者の間から与田剛監督(55)も〝見習うべき〟との声が出ている。

あるOBは「まさか『巨人軍は紳士たれ』のモットーのある巨人が、中田の獲得にこんなにも早く動くとは思わなかった。中田の素行不良は、今後も何かと巨人内外から反対の声やチームに不協和音が起きかねない中で、思い切って実行に移した原監督はすごい。与田監督もそういうところは参考にした方がいいよ」と指摘する。

こんな声が出るのも、与田監督は選手に対して気を使いすぎているとみられているからだ。

巨人・メルセデスはドミニカ共和国代表として、東京五輪で6回途中1失点だった日本戦も含めて3試合に登板。先発、中継ぎとフル回転し、韓国との3位決定戦では5番手で3回1/3を無失点に抑える好投で勝利投手となり、母国の銅メダルに大貢献した。

そんなメルセデスを原監督は後半戦2戦目となった14日の中日戦の先発に抜てきすると、中日打線は5回1得点に抑えられて今季6勝目を献上。さらに3戦目で好投していた先発・戸郷を勝ち投手の権利まであと二死となりながら、5回途中2失点で降板させてしまった。

一方の与田監督は五輪でチームから唯一、出場した大野雄の体調に気を使い、後半戦の初登板を6戦目の広島戦(19日)まで先延ばしにしていた。

それだけにチーム事情に詳しい関係者は「原監督は選手に遠慮せず、強力なタクトを振っている。五輪で疲労の残るメルセデスを2戦目で起用したり、戸郷にも厳しかった。やっぱり与田監督もエースだからこそ大野を巨人3連戦でぶつけるなり、せめて広島戦のカード頭で登板させるべきだったのでは」。中日は後半戦にいきなり巨人に3連敗を食らい自力Vが消滅してしまっただけに、こうした不満の声が出ているわけだ。

別のOBも「中田は会見でもきっちり黒髪に染めてヒゲも剃っていた。このまま中田のやる気を引き出して手なずけたら巨人は本当に脅威。こういう原監督の大胆さを与田監督も見せてほしい」と切望しているが、果たして…。

© 株式会社東京スポーツ新聞社