女性の活躍へ尽力 三基が「えるぼし」認定 長崎県内の建設業で初

瀧ケ平労働局長(右から2人目)から、えるぼし認定を受けた三基の関係者ら=長崎市、長崎労働局

 長崎労働局はこのほど、女性が能力を発揮しやすい取り組みをしている「えるぼし」認定企業として、建設業の三基(長崎市)を認定した。県内のえるぼし認定は5社目で、建設業では初めて。
 えるぼし認定制度は、女性活躍推進法に基づき、2016年に創設。正社員や管理職に占める女性の割合など五つの項目があり、基準を満たすと認定される。労働局によると、全国で1382社が認定され、そのうち建設業は全国65社、九州10社(13日現在)。
 三基によると、正社員54人の14.8%(建設業平均14.1%)に当たる8人が女性。管理職24人のうち営業所長1人が女性で、割合は4.2%(同2.9%)。業界の平均値をそれぞれ上回っている。平均勤続年数は女性13.3年、男性9年と女性の方が長い。非正規の女性社員を正社員へ登用した実績もあるなど、5項目すべてをクリアした。
 女性社員の半分が勤続20年以上。同社はその要因として、女性社員の要望で社員へのお茶出しを廃止するなど、意見を言いやすい職場環境づくりを心掛けている点や、資格取得者に祝い金を支給してキャリアアップを支援している点などを挙げた。
 長崎市万才町の長崎労働局であった通知書交付式で、瀧ケ平仁労働局長が、えるぼし取得に尽力した同社危機管理部の山下佳子主任に認定通知書を手渡した。山下主任は取材に「建設業も女性が活躍できる場。もっと女性に建設業界に入ってきてもらいたい」と話した。

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