西川貴教 イナズマロックフェス開催中止を発表「10年20年先を見据えて決断」

西川貴教

歌手・西川貴教(50)が主催する音楽フェス「イナズマロック フェス2021」(9月18~19日、滋賀・草津市烏丸半島芝生広場)は22日、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、開催を中止すると公式サイトで発表した。

開催に向けて地元関係者らと検討を重ねて来たが、「今月に入っての滋賀県下における急激な感染拡大と、それに伴う県からのイベント開催自粛要請を受けまして、苦渋の決断ではございますが、今年の『イナズマロック フェス』の開催を断念することとなりました」と報告。「このままイベントを実施することは、元々の趣旨のひとつである『地域振興』に相反するものと判断し、このような結論に至りました」と説明した。

滋賀ふるさと観光大使を務める西川と三日月大造知事は午後4時30分から緊急会見(ユーチューブ配信)を行った。

西川は「感染拡大の状況を鑑み、皆さんのフェスを中止させていただくとになりましたことをご報告させていただきます」と改めて報告し、頭を下げた。

三日月知事は「西川さんの大きな重いご決断をいただきました。県としては県民の皆さまのご協力をいただきながら、新型コロナウイルス感染症を一日も早く抑え、そしてこうした音楽、ロックフェス、コンサートなど、こういったイベントにつきましても皆さまにより楽しんでいただける環境を作るため、何より私たちが大事に思うこのイナズマロックフェスを来年こそはより良い形で開催できるよう最大限努力していきますことをお誓い、お伝えします」とコメントした。

これを受けて、西川は「このような中止の発表となってきますと、地方の自治体、行政側と主催者側とがぶつかる形で相容れず、結果、中止という選択をせざるを得ないというものが多いように思いますが、我々はもともと地域振興、地方創生を軸に、このイベントを滋賀県の催しものとして続けてまいりました」と他の音楽フェスとの違いを強調。続けて「そういった意味合いでも是が非でも続けるということよりも、これから一緒に、まだまだ先、10年20年と県民の皆さまとより大きなものに変えていくために、いま決断をせざるを得ないという判断になりました」と目先の開催より将来のための決断と力を込めた。

さらに開催に向けて尽力してくれた三日月知事や県職員に感謝の意を伝え「本当に残念ですけど、来年…2022年9月17、18日を目標に必ずや皆さんと笑顔で烏丸半島で会えるよう粛々と準備してまいります」と前を向いた。

昨年はオンラインで開催したが、今年の代替策の質問には「これから委員会や協賛社、アーティストさんとも協議しながら、何が来年につながるものになるのか、ギリギリまで模索したい」と答えた。

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