【夏の甲子園】京都国際8強一番乗り!二刀流2年生・森下が12K&10回完投 V打「素直に嬉しい」

“二刀流”で大暴れした京都国際・森下瑠大

激闘を制した。第103回全国高校野球選手権大会(甲子園)は24日、第11日目を迎え、第1試合で初出場の京都国際が二松学舎大付(東東京)を今大会初の延長戦の末に6―4で下し、8強一番乗りを決めた。

エース左腕の〝二刀流〟森下瑠大(2年)が投打でインパクトを残した。4―4で迎えた10回、二死一塁で左翼線へ鋭いライナーの三塁打。クッションボールの処理で送球が乱れる間に自身も一気に本塁へ生還し、自らのバットで2点差をつけて決着をつけた。

1点を追う5回の第2打席では左翼ポール際へ豪快な同点ソロ。同じ左腕で相手好投手・秋山から2打点を叩き出して攻略し、自らの投球も勢い付けた。「アウトコースの真っ直ぐの配球が多いのでひたすら待ち、振り抜くことができた。チャンスで回ってきたら自分(の投球)を助けるためにも打ちたいと思っていた」。

投げては8回まで1失点の力投を続けた。ところが3点リードで迎えた9回一死二、三塁から同点3ランを被弾。勝利目前で試合を振り出しに戻されると「またセンバツと同様に自分のせいで負けてしまうのかなと思った」。今春の選抜大会では2回戦で東海大菅生に9回二死から逆転サヨナラ打を浴び、涙を飲んでいた。

しかし、この日は気持ちを切らさず後続を断ち切って踏ん張った。自身の勝ち越し打でリードを奪い、最後の10回裏は3人でピシャリ。終わってみれば142球で10回を投げ切り、12Kで初戦に続き2戦連続の2ケタ奪三振&完投勝利を飾った。

あらためて「自分が取られた点だったので、自分で取り返したかった。マウンドではセンバツと同じ思いはしたくないとい気持ちを込めていた。素直にうれしい」とも振り返った2年生左腕。早くも来秋のドラフト上位候補と目される投打のキーマンには準々決勝(26日)の舞台でも大暴れの予感が漂う。

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