時速100km超で事故 同乗者に重傷を負わせた元少年に実刑判決 広島

2019年、東広島市で時速100kmを超える速度で車を運転し、同乗者2人が重傷を負う事故を起こした元少年の裁判で広島地裁は懲役2年8カ月の実刑判決を言い渡しました。

起訴状などによりますと、元少年は2019年10月、東広島市で時速100kmを超える速度で車を運転し、カーブを曲がり切れず縁石などに衝突する事故を起こし、同乗していた友人2人に重傷を負わせた危険運転致傷の罪に問われています。

25日の裁判で広島地裁の藤丸貴久裁判官は「速度が速すぎるとカーブに沿って曲がり切れない可能性があることも十分に理解していた」と指摘。「不合理な否認を続けており、いまだ自分の犯した罪や被害者らの苦痛と真摯に向き合う姿勢が見られない」などとして懲役2年8カ月の実刑判決を言い渡しました。

判決後、事故の後遺症で両手両足が麻痺した女性の父親は法改正の必要性について訴えました。

「やっぱり実際に聞いてみると2年8カ月は短いなというのが率直な意見です。法改正という言葉を述べてきましたけど、何かを変えていかないといけないと痛烈に感じている次第です」

また被害にあった女性は「実刑判決が何年になろうが、動かなくなった手足も体も戻りません。私の重い後遺症は、加害者の2年8カ月の人生に相当すると伝えられたかのようです」とコメントしています。

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