児童虐待 相談1018件 長崎県内 過去2番目の多さ

 長崎県は27日、2020年度に長崎、佐世保両市の「こども・女性・障害者支援センター」で対応した児童虐待相談が、過去2番目に多い1018件だったと発表した。過去最高だった19年度の1053件と、同様の水準で推移した。
 相談内容は、心理的虐待が585件(57.5%)で最多。身体的虐待が245件(24%)、保護の怠慢・拒否(ネグレクト)が174件(17.1%)、性的虐待が14件(1.4%)だった。
 経路別にみると、警察が464件(45.6%)、福祉事務所が93件(9.1%)、県外の児童相談所が81件(8%)など。県は「警察や関係機関との連携強化で、虐待の顕在化が図れている」としている。
 主な虐待者は実父が482件(47.3%)、実母が421件(41.4%)。子どもの前で家族に暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」の主な加害者が父親であるため、実父の割合が高いと分析している。

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