【NBA】八村塁 新シーズン開幕戦で渡辺雄太と早々に激突!?

東京五輪ではチームメイトだった渡辺雄太(左)と八村塁

【KJ松井のCatch&Shoot(最終回)】東京五輪のバスケットボール男子日本代表は1次リーグ敗退に終わった。それぞれの選手は所属チームの活動に励む中、男子の2大エースである八村塁(23=ウィザーズ)と渡辺雄太(26=ラプターズ)はNBAの新シーズン(10月19日=日本時間同20日開幕)を控える。本紙バスケット評論のBリーグ・富山グラウジーズ松井啓十郎(35)は、2人のさらなる飛躍を願ってプレシーズンの心得を伝授した。

東京五輪バスケ女子の銀メダルは素晴らしかったですし、男子も結果こそ1次リーグ3連敗でしたが、次につながる戦いを見せてくれたと思います。中でも八村、渡辺は世界の強豪(スペイン、スロベニア、アルゼンチン)相手に攻撃面では、やれることを示してくれました。

今後NBAのシーズンに突入していく2人にとって、大事なことはいくつかありますが、まずは五輪の戦いを完全にリセットすることが重要になってきます。レギュラーシーズンは来年4月10日までで、さらにプレーオフもある長いシーズン、肉体的にも精神的にも五輪モードのまま頑張り過ぎると、ケガの恐れもありますからね。若い彼らなら多少の無理は利くかもしれませんけど、無理は禁物。自分の場合はオフに一度体を休ませてリセットするようにしています。それほど休養は大事というわけです。

そういえば、八村のウィザーズは開幕戦(10月20日=日本時間同21日)で渡辺のラプターズと敵地で対戦しますよね。昨シーズンはお互いのタイミングが合わず、同時出場が実現しませんでしたが、今回はマッチアップもあるかもしれません。八村はおそらくスタメンという中、途中からになるであろう渡辺がどう試合に絡んでいくか気になります。八村には攻守にわたる貢献が期待されますし、渡辺には得点はもちろん、八村のダンクをブロックするシーンなんかも見せてもらいたいですね。

最後になりましたが、今回で僕の連載は最終回となります。これまでありがとうございました。9月30日に開幕するBリーグでは、富山グラウジーズは10月2日にホーム(富山市総合体育館)で信州ブレイブウォリアーズと対戦するので、こちらも注目してくれたらうれしいです。

☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、イベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦したことがある。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、現在は富山グラウジーズに所属。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。

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