韓国仁川市、環境汚染物など違法廃棄29カ所を摘発 「コロナに乗じた不良運営を多数確認」

韓国仁川市で、環境汚染物質を無断で廃棄した企業が大量に摘発された。

仁川市は31日、南東国家産業団地において水質汚染物質の排出業者138社を対象に特別点検を行ったところ、不法行為を行った企業29カ所を摘発したと明らかにした。摘発された企業のうち重大な違反が明らかになった10カ所については、告発に踏み切るという。

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ある特殊表面紙メーカーは、銅、鉛、アンチモンなど特定の水質有害物質が含まれた廃水を公共水域に不法に排出し摘発された。ある化粧品原料メーカーは、一日最大排水量0.1㎥以上(鉱油類を含む)となる排水施設を申告せずに設置・運営したことが分かった。ある金属塗装業者は、大気汚染物質である炭化水素(THC)を排出許容基準値の15倍以上超えて(632.9ppm、基準40)排出したことが確認された。

この他にも△大気・水質排出許容基準を超えた4件△大気測定未実施6件△排水施設変更の届出不履行2件△大気・排水運営日誌の未作成12件△大気汚染防止施設の毀損・放置1件△環境責任保険未加入1件などを摘発した。

写真:仁川特別市提供

特定の水質有害物質を公共の水域に不法排出したなど重大な違反が明らかになった10カ所については、市の特別司法警察課に告発した。市特別司法警察課は捜査を行ったのちに、検察に送致することになる。

大気と水質の排出許容基準を超過した4件については改善命令処分と過剰排出の罰金を課し、未申告の排出施設を設置・運営した2カ所については同施設の使用を停止させた。事案が軽微な13件については警告と罰金などの行政処分にした。

市の関係者は、「コロナによって点検機関の取り締まりが難しい点に乗じ、廃水を公共水域に不法排出するなど、環境汚染排出施設の不良運営が多数確認された」とし、「コロナ長期化に備えた対応取り締まりを強化して環境汚染事故を予防していく」と述べた。

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