〝解散大バクチ〟菅首相の脳内シナリオを舛添氏分析「再選、長期政権もある」

最後に笑うのは…

菅義偉首相が9月中旬に衆院解散に踏み切る意向であると、8月31日夜に毎日新聞の電子版が速報した。

自民党・岸田文雄氏と事実上の〝一騎打ち〟と見られていた自民党総裁選(9月17日告示、同29日投開票)は衆院選後に先送りする。首相は衆院選の日程を10月5日公示、17日投開票で進めているという。

この一報を受け、前東京都知事の舛添要一氏は31日夜、音声アプリ「Voicy」を更新し、菅首相〝決断〟の裏側を分析した。

きっかけは総裁選に岸田氏が立候補したこと。舛添氏は「岸田さんが勝つ可能性が十分あった。菅政権の支持率は20%台。これはヤバイな。勝てるか確証がない総裁選に突っ込んでいく、そして負けちゃう。負けた総裁が総理大臣のまま選挙できるのか。これは無理。(だったら)先に解散総選挙やって、そのあとに総裁選やろうと。これは非常に合理的だ」と話す。

菅首相はアピールのために、二階俊博幹事長を交代させることを決めた。

「二階さんを代えるということは党3役全部変えるということ。内閣改造やって、女性、若手を登用して『コロっと変わりましたね~』と(なる)。そういう布陣を敷いて選挙やって勝てば、菅さんは再選して長期政権になる」

ネット上ではコロナ禍の総選挙に批判的な声も多い。舛添氏は「菅さんはコロナがピークアウトしているという判断がある。9月12日、緊急事態宣言延長しないで押し切るだろう」とした上で「国民からは『こんな大事な時に先に解散総選挙やっていいのか』という批判は出る。(コロナの)自宅待機者がどんどん亡くなり、医療崩壊状態で(選挙を)やっていいのか」と疑問を呈した。

選挙の情勢はコロナの感染状況で大きく左右される。最後に舛添氏は「何が転機になるか、きっかけになるかわからない。一寸先は闇」と、おなじみのフレーズで締めた。

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