【東京パラリンピック】杉村英孝が快挙 ボッチャ個人初の金メダル 

杉村英孝

東京パラリンピック・ボッチャ競技(1日、有明体操競技場)、個人(BC2)決勝が行われ、杉村英孝(39=伊豆介護センター)が2016年リオ大会王者のワッチャラポン・ウォンサ(タイ)を5─0で下し、金メダルを獲得。ボッチャ個人種目では、日本勢初の金メダルとなった。

ボッチャは「ジャックボール」と呼ばれる白い球(目標球)に、青と赤の球をそれぞれ投げ合う競技。相手より自分の球を「ジャックボール」に近づけることができれば得点が認められる。試合は4エンド制で、ミリ単位の正確さが求められる。

まさに職人技が問われる競技。「目の前の試合を一つ一つ大切に戦っていきたい」と語っていた杉村は、第1エンドにいきなり2点を先制。第2エンドにも1点を追加すると、第3、第4エンドも要所で相手の球をはじき、着実に得点を重ねた。

先天性の脳性まひで手足が不自由だが、静岡市内の特別支援学校の高等部3年時にボッチャと出会った。12年ロンドン大会に初出場を果たすと、16年リオデジャネイロ大会の団体戦では日本勢初メダルの銀メダルを獲得。日本選手権も5度制すなど、長年ボッチャ界をけん引してきた。

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