ツインズ・前田がトミー・ジョン手術 来季中に復帰の可能性も

日本時間9月2日、ツインズのロッコ・バルデリ監督は前田健太のトミー・ジョン手術が無事に終了したことを明らかにした。バルデリによると、今回の手術にはインターナル・ブレース(体内に装着する補強装置)が使用されており、従来のトミー・ジョン手術よりも早期の戦列復帰が可能になるという。通常、トミー・ジョン手術からの復帰には14ヶ月前後が必要とされるが、バルデリは前田が9~12ヶ月で復帰できる可能性を示唆。しばらく様子を見たあと、より具体的なタイムテーブルが明らかになる見込みだ。

ツインズは先週の段階で前田が右肘の手術を受ける予定であり、今季絶望となることを発表。前田はトミー・ジョン手術を受けることが有力視されていたが、インターナル・ブレースという最新の技術を用いた手術を受けた。もし9ヶ月で復帰できるのであれば、来年6月上旬にはメジャーのマウンドに立っていることになるが、リハビリや実戦感覚の回復などに必要な時間を考えると、あまり現実的な話ではない。6月上旬からマイナーでのリハビリ登板を開始し、後半戦からメジャーに復帰できるのがベストのシナリオだろうか。もちろん、当初予想されていたように2022年シーズンを全休する可能性も残されている。

移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は前田の長期離脱を受け、「ツインズが来季優勝争いに加わるのは難しくなった」と伝えている。すでにホゼ・ベリオスをブルージェイズへ放出しており、マイケル・ピネイダは今季終了後にFAとなる。先発ローテーションにはメジャーでの実績に乏しい若手投手ばかりが並んでおり、もし来季ポストシーズン進出を目指すのであれば、今オフに大型補強が必要だ。ネルソン・クルーズとのトレードで獲得したジョー・ライアンなど、有望株を複数抱えているとはいえ、いきなりエース格の活躍を期待するのは酷だろう。

現在33歳の前田はメジャー6年目の今季、21試合に先発して6勝5敗、防御率4.66、113奪三振を記録。投球イニング数(106回1/3)や奪三振数は短縮シーズンの昨季を除けば自己最少であり、勝利数も昨季と並んで自己最少タイ。防御率は自己ワーストだった。

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