【東京パラリンピック】競泳・木村は決勝で富田と直接対決 かつて語っていた戦友への思い

100メートル平泳ぎで銀メダルを獲得した木村(ロイター)

東京パラリンピック・競泳競技(3日、東京アクアティクスセンター)、男子100メートルバタフライ(S11)予選が行われ、木村敬一(30=東京ガス)が1分2秒25で全体1位、富田宇宙(32=日体大大学院)が1分3秒32の全体2位で決勝に駒を進めた。

滋賀県出身の木村は、先天性疾患により2歳で視力を失ったが、小学4年から本格的に水泳人生をスタート。日本のエースとしてパラリンピックの舞台でも活躍。ただ、まだ金メダルを手にしていないことから、人一倍金メダルへのこだわりを強く持ってきた。

1日の100メートル平泳ぎ(SB11)決勝では、1分11秒78で銀メダル。自国開催の大一番で3大会連続のメダルを獲得し「すごくホッとしている」と話した一方で、本命の100メートルバタフライ(S11)に向けて「目標はまだ達成できていない。しっかりと切り替えていきたい」と決意を述べていた。

前回のリオ大会は5種目に出場したが、今大会は3種目に絞った。金メダルを懸けたラストレースは富田との直接対決。以前には「負けたくないですね。宇宙さんはなんでもできて、すぐに追いついてきちゃうスペックの高さがゆえに、自分もちゃんとやらないといけないと思い続けられるのかもしれない」と尊敬の念を語っていたが、頂点の座を譲るつもりはない。

© 株式会社東京スポーツ新聞社