イングランド被害の人種差別問題 〝再犯〟ハンガリーに懲戒手続きへ FIFAへの批判も

スターリングが被害に(ロイター)

カタールW杯欧州予選(2日)に臨んだイングランドがアウェーでハンガリーに勝利した試合で地元サポーターから人種差別を受けた問題で、国際サッカー連盟(FIFA)が懲戒手続きを開始したと、英「BBC」が報じている。

イングランドが4―0で圧勝した試合で、FWラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティー)とジュード・ベリンガム(ドルトムント)がモンキーチャットの標的となり、カップなどを投げつけられた。イングランドサッカー協会(FA)は「完全に容認できない」と非難した。

同メディアによると、英国のボリス・ジョンソン首相は国際サッカー連盟(FIFA)に向けて「この種の不名誉な行動がゲームから永久に根絶されることを確実にするため、強力な行動を取るように」と、強く要請したという。

FIFAは懲戒手続きを開始し「あらゆる形態の人種差別や暴力、その他の形態の差別や虐待を拒否することにおいて、私たちの立場は堅固で断固としたままであると述べたいと思います。私たちは、サッカーにおけるそのような忌まわしい行動に対し、非常に明確なスタンスを持っています」との声明を発表した。

また、ハンガリーは今夏の欧州選手権でも人種差別などがあったとし、欧州サッカー連盟(UEFA)から処分を受けていた。それだけにW杯予選でハンガリーの再犯に「なぜFIFAは防げなかったのか」とし、FIFAやUEFAへの批判も出ているという。

© 株式会社東京スポーツ新聞社